TCG Card Shop Simulatorでは、手持ちのカードを鑑定(グレーディング)サービスに提出できる。鑑定に出すと等級が付き、その等級に応じてカードの市場価格(売却時に基準となる金額。以下、鑑定前のこの価格を「基準価格」と呼ぶ)が大きく変わる仕組みだ。この記事では、鑑定サービスの選び方と、鑑定に出すべきかどうかの判断材料を整理する。
鑑定は「高確率で得だが、低確率で大きく損する」仕組み
鑑定に出すと、10段階の等級(等級1〜10)のどれかが決まる。等級7以上が付く確率は合計87.36%で、この場合は鑑定前より価格が上がる。残り12.64%(等級1〜6)は同額かそれ以下になり、そのうち等級1〜4(合計2.4%)が付くとカードの価値が55〜99%失われる。
高額なカードほど、この2.4%の下振れを引いたときの損失額が大きくなる。 期待値そのものはどの価格帯でもプラスになるため、迷うとすればカードの価格ではなく、その損失が出ても手持ちの現金と気持ちが持つかどうかだ。

鑑定は序盤から使える、申込手順はこの4ステップ
鑑定機能はショップレベルによる制限がなく、開店直後から利用できる。何かを解放する操作は不要で、最初から鑑定に出せる。
鑑定申込画面は、店内の什器やカウンターではなくスマホから開く。 発注・什器購入・部屋拡張・スタッフ雇用など他の操作と同じく、スマホのアプリ一覧から開く。
手順は次の通り。
- スマホを開き、アプリ一覧から「鑑定」を選ぶ
- 鑑定申込画面で、未鑑定のカード(まだ等級が付いていないカード)を最大8枚選ぶ
- 4段階のサービスレベル(次項で詳しく解説)から1つを選び、料金を支払って提出する
- 提出後は日数の経過を待つ。サービスレベルごとに決まった日数が過ぎると鑑定結果(等級)が確定し、カードが返却される

まとめて出す枚数・同時進行数の上限は後述の「まとめて出すほど送料が割安になる」で扱う。1日の途中(午後1時以降)に提出すると、処理開始が翌日にずれる点にも注意する。

鑑定が終わったカードは、その場で手元に戻るのではなく、配送ボックスで届く。納期の日数が過ぎた日の朝、仕入れた商品の箱が置かれるのと同じ店の外の配送場所に出現するので、拾って開封する。

鑑定サービスは4段階、料金と納期はこう違う
| サービス名 | 納期 | 1枚あたり料金 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 価値 | 12日 | $10 | 急がない・まとめて大量に出す |
| 標準 | 7日 | $40 | 納期と料金のバランス重視 |
| 急行 | 4日 | $200 | 早めに結果を受け取りたい |
| プレミアム | 2日 | $1,500 | 高額カードの結果を最短で受け取りたい |
等級の出やすさはどのサービスを選んでも同じで、サービス段階が変わるのは納期と料金だけ。急いで結果が欲しいカード以外は「価値」か「標準」を選べば十分。
等級ごとの確率と価格への影響
初めて鑑定に出すカード(未鑑定のカード)が対象。等級と、その等級が付いたときの価格の変化幅は次の通り。カードのケースには等級の数字と一緒に表示名が印字され、この表示名は日本語UIでも英語のまま表示される。
| 等級 | 表示名 | 出る確率 | 区分合計 | 価格の変化幅 |
|---|---|---|---|---|
| 10(満点) | Gem Mint | 38.4% | 87.36% | 基準価格の3〜7倍+高額ボーナス |
| 9 | Mint | 23.04% | 1.5〜3倍+ボーナス | |
| 8 | Near Mint | 17.28% | 1.25〜1.5倍+ボーナス | |
| 7 | Excellent | 8.64% | 1.00〜1.25倍+ボーナス | |
| 基準価格(×1.00) | ||||
| 6 | Fine | 4.32% | 10.24% | 0.65〜1.00倍(やや減) |
| 5 | Very Good | 5.92% | 0.45〜0.65倍(半額前後) | |
| 4 | Good | 1.2% | 2.4% | 0.35〜0.45倍 |
| 3 | Fair | 0.6% | 0.25〜0.35倍 | |
| 2 | Poor | 0.3% | 0.15〜0.25倍 | |
| 1(最低) | Very Poor | 0.3% | 0.01〜0.15倍(ほぼ無価値) | |
等級7以上(価格が上がる範囲)が出る確率は合計87.36%。残り12.64%(等級1〜6)は鑑定前と同額かそれ以下になる範囲で、そのうち特に大きく目減りする等級1〜4は合計2.4%にとどまる。

期待値で見ると、安いカードほど「出す価値」が跳ね上がる
等級7以上には、カード自体の価格に比例しない固定ボーナスが上乗せされる仕組みがある。この固定ボーナスは、高額なカードでは誤差程度にしかならないが、安価なカードでは元の価格そのものより大きくなることがある。
その結果、価格倍率の期待値は元の価格帯によって変わる。
| 元の価格 | 期待値(倍率) |
|---|---|
| $1前後 | 約31倍 |
| $10前後 | 約5.7倍 |
| $100前後 | 約3.1倍 |
| $1,000前後 | 約2.9倍 |
安いカードほど、鑑定後に価格が伸びる倍率が大きい。 等級の出る確率は価格帯によらず同じで、価格帯によって変わるのは倍率の方だ。高額なカードでも期待値自体は常にプラス(元の価格を上回る)だが、固定ボーナスの恩恵が薄まる分、上振れの割合は相対的に小さくなる。元の価格が$1程度まで下がっても固定ボーナスがほぼそのまま乗るため、期待倍率はむしろ跳ね上がる。安価なカードを鑑定に出すことに、価格面での躊躇は基本的に不要だ。
実額で見ると、$10前後のカード8枚を「価値」サービス(1枚$10・送料$10で総額$90)に出した場合、元値の合計$80に対して鑑定後の価値は期待値ベースで約$456。料金$90を引いても、期待値では$280前後のプラスが残る。
上記の倍率は、等級ごとの価格変化幅レンジの中央値を使った概算値。レンジ内の実際の値の散らばり方までは反映していないため、目安として扱ってほしい。
まとめて出すほど送料が割安になる
鑑定の提出は1回あたり最大8枚まで、料金とは別に1回の提出ごとに送料$10が固定でかかる。1枚ずつ小分けに出すと送料の割合が増えるため、まとめて出すほど1枚あたりの実質コストが下がる。
1回あたりの総額 = 送料 $10 + 1枚あたり料金 × 提出枚数例えば「標準」サービス(1枚$40)で8枚まとめて出すと、送料込みで1枚あたり$41.25になる。1枚だけ出すと1枚あたり$50かかる計算だ。
同時に提出できる回数は最大4回分(=最大32枚)まで並行して進められる。

一度鑑定したカードを再鑑定すると、緩やかに上下する
既に等級が付いたカードを再鑑定に出した場合は、初回鑑定とは別のルールで結果が決まる。
- 30%の確率で等級が1つ上がる(上限は10)
- 30%の確率で等級が1つ下がる(下限は1)
- 残り40%は変化なし
再鑑定も初回と同じ申込画面から提出するため、サービス料金と送料は初回と同じだけかかる。初回鑑定のような大きな逆転は起きず、現在の等級から緩やかに上下するだけ。低い等級を引いてしまったカードを何度も再鑑定して一発逆転を狙う手段としては向いていない。
鑑定に出すかどうかの判断
期待値で見れば、鑑定はほぼ全てのケースで出したほうが得。前述の通り、安いカードなら約5.7倍、高額なカードでも約2.9倍が期待値であり、損切りすべき理由は無い。
判断が割れるとしたら、期待値ではなく次の2点。
- メンタルが耐えられるか: 87.36%で得をする勝負でも、2.4%で55〜99%失う下振れは実際に起こる。低い等級を引いた瞬間の精神的ダメージに耐えられないなら、無理に出す必要はない。
- 現金が足りているか: 最悪ケース(現在価格 × 0.99。等級1を引いた場合の最大損失率で、等級1の価格倍率レンジ0.01〜0.15の下限に基づく)を失っても、次の仕入れ・拡張が止まらないか。止まるなら、無理に出さず待つという選択肢もある。
なお、等級の出やすさはサービス段階に左右されないため、納期を急ぐ理由がなければサービスは最も安い「価値」を選べばよい。
検証環境: TCG Card Shop Simulator v0.70.3(Early Access、2026-08-26時点)。
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